中国では、「社会信用システム」に基づいて個人を評価し、低評価になると飛行機のチケットなどの購入までできなくなるという制度がある。
納税を正しく済ませたか、法律違反を犯していないかといったことも「社会信用システム」での評価に関わるが、中国共産党体制に協力的か協力的でないかといったことも評価に関わるようになっている。
こうした管理によって、社会の「安定性」を確保しようというのが、この「社会信用システム」の役割だ。
中国はこの「社会信用システム」の個人版に引き続き、企業版の運用も目指してきた。
企業情報データをもとに、企業の「信用度」をスコアリングし格付けを行うものだ。
個人の場合と同様に、中国共産党に協力的かどうかによっても、信用スコアが上下する。
さらには、取引企業の社会信用スコアが高いかどうかも、自社の信用スコアに影響するようになっている。
これは、社会信用スコアを引き下げるような行動を取ると、取引先に迷惑がかかるという仕組みにすることで、互いに監視させるのが目的だと考えられている。
この企業版「社会信用システム」は今年中の導入が目指されていたが、すでに一部では運用が開始されていることがわかった。
こういう中でブラックリスト入りさせられた企業の中には、独大手建設会社ツプリン社の子会社もある。
1999~2004年までの年度報告の未提出が原因だというが、15年以上前のデータであることから、ほとんど言いがかりのようなものだとしか思えない。
ブラックリスト入りした企業の場合、公開入札に参加できず、税金の優遇措置も受けられなくなる。
経営者は飛行機のチケットを購入できなくなったり、保険加入に支障が生じたりすることもあるようだ。
中国に進出するドイツ企業の団体である「在中ドイツ商会」は、企業版「社会信用システム」に強い懸念を表明した。
「在中ドイツ商会」は、中国共産党に対して企業の経営面での発言権を持たせるように圧力を受けていることから、中国からの撤退をほのめかしたことがある。
中国経済の変調により、中国マーケットの魅力は今後さらに落ち込むことが予想される。
その際には、こうした企業向けの監視強化が完全に裏目になることを、中国政府は覚悟しておいたほうがいいだろう。
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これの元ネタとなる大紀元時報の記事
https://www.epochtimes.jp/p/2020/01/50784.html
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