武漢発の新型肺炎治療に、抗HIV薬が有効ではないかという話が出てきたので、紹介する。
武漢発の新型コロナウイルスは少なくとも70%は2003年に流行したSARSウイルスとゲノム配列が同じである。
だから、SARSウイルスに効果のあった薬剤であれば、今回の新型コロナウイルスも効果がある可能性は高いといえる。
そして、SARS流行の2年後に、プロテアーゼ阻害剤がSARS治療に使えるのではないかとの大規模な研究結果が発表されていた。
その研究では、「ネルフィナビル」(nelfinavir)という薬剤が強力な効果を示し、すでに感染した細胞内部の毒素の量を減少させることにつながった。
「ネルフィナビル」などのプロテアーゼ阻害剤がウイルスの増殖を抑えているのではないかというわけだ。
これを受けて2006年に他の3つのプロテアーゼ阻害剤がSARSに罹った41人の患者に使用された。
この中では「ロピナビル」(lopinavir)と「リトナビル」(ritonavir)の効果が高いことが判明した。
であるなら、これらのSARSに対して有効だと判明したプロテアーゼ阻害剤が、今回の新型コロナウイルスに有効となる可能性はかなり期待できるのではないかということになる。
実際今回中国では、「ロピナビル」と「リトナビル」を合わせた抗HIV薬の「カレトラ」(Kaletra)を使い始めたようだ。
推論通りに治療効果が上がることを期待したい。
また、Global Times(環球時報 中国共産党機関紙)は、中国がワクチンの開発を始めたことを報じている。
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これの元ネタとなる Express の記事
https://www.express.co.uk/news/world/1232923/coronavirus-cure-china-virus-sars-nhs-hiv-protease-inhibitor-nelfinavir-spt
これの元ネタとなる Bloomberg の記事
https://www.bloomberg.com/news/articles/2020-01-26/china-names-abbvie-s-hiv-drugs-in-treatment-plan-for-new-virus
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