安全保障

政府はLINE対策を抜本的に強化せよ! LINE側にも問題大!(朝香 豊)


人気ブログランキングへのご協力をよろしくお願いします!

LINEの危険性が明確になった問題を巡って、平井卓也デジタル改革担当相は、中国政府や中国共産党がLINEでの会話内容などを入手している可能性について「予断を持って答えることはできないことだ」と述べた。この平井大臣の答弁はかなり問題が大きい。

この問題を追求した立憲民主党の後藤祐一議員は、中国の「国家情報法」により「(LINEの)トークなどのデータが中国政府や中国共産党に伝わっている可能性が全くないとは言い切れないのでないか」と質問した。つまり、後藤議員が尋ねたのは、中国政府や中国共産党に漏れていたかどうかではなく、漏れていた可能性があるかないかだ。可能性は間違いなくあったことであり、「予断を持って答えることはできないこと」ではない。

中国の「国家情報法」は、いかなる組織及び個人も国家諜報活動に協力する義務を負い、国の諜報活動に関する秘密を守る義務を有することを規定している。

この規定を中国の関連会社の4人の社員に当てはめた場合に、4人が共産党員であろうがなかろうが、国家諜報活動に協力する義務を負っている立場にあり、この法律の規定に基づいて入手した情報を中国政府に渡していたとしても何らの不思議はないことになる。そして彼らが中国政府に情報を渡していたとしても、その事実については秘密を秘匿する義務があり、中国政府に情報を渡したかと尋ねられても「渡したことはない」と答える必要性があることになる。LINEはこうしたことがあることを前提とした上で、中国人や中国に設立した企業にデータの取扱いをさせていたということになる。これは個人情報を取り扱う企業として致命的な問題であろう。

LINEは「LINEプライバシーポリシー」の中で、「当社は、取得したパーソナルデータの管理について、技術的・組織的に厳重なセキュリティ対策を講じます」、「当社は、信頼性が高く、責任ある方法で当社サービスを提供するため、主要なパーソナルデータの保管を、当社の所在する日本の安全なサーバーで行っています」と述べている。パーソナルデータの保管場所に中国や韓国が利用されることへの言及は全くない。また中国や韓国がサーバにアクセスできるような事態があることにも全く触れていない。

LINEとしては、日本のサーバで保管するのは主要なパーソナルデータのみであり、主要でないパーソナルデータについては海外で保管しても問題ないということなのだろう。だが、LINEが韓国のサーバーで保管しているのは、画像、動画、Keep、アルバム、ノート、タイムライン、LINE Payの取引情報だということが明らかになったが、これらは「主要ではない」情報だといえるのだろうか。

なお「LINEプライバシーポリシー」には、「お客様間のトークルームで送信したテキスト、画像、動画、音声などは、プライバシー性の高い情報として、お客様の同意がある場合または適用法に基づく場合を除き、メッセージの配信(通信障害時の再送や複数機器からのメッセージの同期などを含みます。)以外の目的には一切利用しません」との記述がある。この記述から、LINEはトークルームで送信した画像や動画について「プライバシー性の高い情報」だと明確に認めていたことになる。これらの情報を韓国のサーバで保管していたとすれば、「プライバシー性は高いが、主要ではない」という判断をLINEが行っていたことを意味する。この判断は一般の社会通念から見て問題が大きく、LINE社の倫理性を大いに疑わせるものだといえる。

そもそもLINEの情報が韓国政府に漏れていることは、日本政府も知っていたはずだ。2014年の話だが、日本の内閣情報セキュリティーセンターと韓国の国家情報院との協議の席で、韓国側はLINEを傍受していることをはっきりと認め、収拾したデータを欧州に保管、分析していることまで日本側に伝えている。

また、LINEがスマホ決済で中国のテンセント(騰訊)と提携しており、LINE Payの情報がテンセントに流れているのも確実だ。そしてテンセントが「国家情報法」に基づいてこうした中で得られるLINEの情報を中国政府に流しているとしても、何らの不思議もない。そしてその可能性についても、日本政府は当然理解していたはずである。

つまり、従来から日本政府はLINEの問題点を理解しながら、見過ごしてきたというのが実態である。外国勢力が情報を抜くことに関して、日本政府はなぜこんなに甘いのだろう。

菅政権が国民の信頼を取り戻すためには、LINEに対して抜本的に厳しい態度を示し、こうした国民の懸念をできる限り払拭するために全力を上げるべきだ。立憲民主党の方がLINEに厳しい姿勢だというのでは、あまりにも情けないではないか。

さらに言えば、デジタルセキュリティに関して抜本的な強化を求める立法を日本政府は準備すべきではないのか。菅政権の本気度が試されている。
 
 
 
無料のメルマガの登録をぜひともお願いしたい。(このブログ記事の下↓に登録フォームあり)

※ 日本再興のために、以下のバナーをポチッとしていただけると助かります。


人気ブログランキングへのご協力をよろしくお願いします!

LINEのプライバシーポリシー
https://line.me/ja/terms/policy/
japan.cnet.comの記事
https://japan.cnet.com/article/35167954/
www.sankei.com の記事
https://www.sankei.com/politics/news/210319/plt2103190018-n1.html
LINEについて答弁する平井大臣の画像
https://news.tbs.co.jp/jpg/news4223930_50.jpg
以前取り上げたLINEに関するブログ
https://nippon-saikou.com/5884

無料メルマガ

最新情報やプレゼント特典などをメール配信しています!メルマガでのみ公開しているネタあり!今すぐ無料登録しましょう!

ピックアップ記事

  1. 中国が「新型インフラ建設」の大型投資を打ち出す! 西側は勝てるのか?(朝香 豊)…
  2. 「なんでも批判」を反省しない立憲民主党! 戦前の「批判」政治の過ちを忘れるな!(…
  3. N国党の立花氏が脅迫の疑いで事情聴取! 計算ずくか?
  4. 韓国の本当の仮想敵国は日本 これを前提に日本の国防を再構築しよう
  5. ソ連は欧州を解放した! 今なお時代錯誤な朝日新聞!(朝香 豊)

関連記事

  1. 安全保障

    武漢ウイルス研究所に対する疑惑が再燃! 駐中米大使館が危険性を事前に指摘!(朝香 豊)

    人気ブログランキングへのご協力をよろしくお願いします!新型…

  2. 安全保障

    湖北省から帰国組の施設滞在期間の短縮を検討! アホか!(朝香 豊)

    人気ブログランキングへのご協力をよろしくお願いします!菅官…

  3. 安全保障

    中国、豪にエージェントを送り込む工作が明るみに! 候補男性は死体に!(朝香 豊)

    オーストラリアのテレビ局「ナイン・ネットワーク」は、中国のスパ…

  4. 安全保障

    露独の天然ガスパイプラインに暗雲! ロシア反体制指導者毒殺未遂で!(朝香 豊)

    人気ブログランキングへのご協力をよろしくお願いします!ロシ…

  5. 人権・民主主義

    民主党の組織的な不法行為を曝露! シドニー・パウエル弁護士!(朝香 豊)

    人気ブログランキングへのご協力をよろしくお願いします!トラ…

  6. 人権・民主主義

    命ある限り体制批判を続けていく! 清華大学の許章潤教授!(朝香 豊)

    人気ブログランキングへのご協力をよろしくお願いします!中国…

無料メルマガ

おすすめ記事

アーカイブ

  1. 中国

    中国本土のイベントに台湾の国民党は代表団を派遣せず! 反中に動く台湾の世論!(朝…
  2. 人権・民主主義

    全米に広がるフロイド氏殺害に対する抗議! これを正当化してはならない!(朝香 豊…
  3. 安全保障

    TikTok、アメリカでも禁止へ! 事業売却か?(朝香 豊)
  4. 人権・民主主義

    『緑なき島』の映像をめぐり、NHK前田会長がありえないすり替え ! これ以上しら…
  5. 経済

    荒唐無稽なホワイトハット! こんなものに騙されるな!(朝香 豊)
PAGE TOP