安全保障

日本は国内のアウトブレイクに備える段階! フェーズを変えよ!(朝香 豊)


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武漢で感染して重篤な状態になっていた、60代の日本人男性が、死亡した。

きっと親族などにも会えず、寂しい最期であっただろう。

同様にやはり武漢で感染したアメリカ人男性も死亡した。

やはり60才くらいの方のようだ。

ともにご冥福をお祈りする。

なお、この2人の死因について、中国の発表では「ウイルス性肺炎」となっていて、新型肺炎だとの確定的な判断はしていない。

これは数字を小さく見せるためのテクニックのように思うかもしれないが、おそらくは発症していても検査結果としてなかなか出ないせいではないかと思う。

日本人とアメリカ人のわずか2人に関して、姑息なことをやってみても、中国側には大したメリットはないだろう。

34歳で亡くなった李文亮医師も、1月10日に発病し、1月12日から集中治療室に入るほどの重症患者となりながら、陽性反応が出たのは1月30日になって初めてであった。

彼の場合は、潜伏期間の直後だけでなく、発症して20日間も感染の確認ができなかったわけだ。

そしてこのことは重大なことを意味する。

今後日本の中にも簡易判定キットが広がっていくのだろうが、その信頼性は決して高くないことを、あらかじめ承知しておかないといけない、ということだ。

とすれば、対策を考えるとすれば、簡易判定キットの信頼性が高くないことを前提とした上での封じ込めを考えるべきである。

日本はもはや水際対策の段階ではなく、国内のアウトブレイクが今後起きてくることを前提に、これをどう最小限に留めるかというところに焦点が向かうべき段階に達していると、私は思っている。

普通の風邪とこの肺炎とでは、初期症状において区別がつかない。

新型肺炎に罹ったかどうかを調べたいと思って安易に病院に行けば、逆に別の感染者からこのウイルスに移されてしまう恐れもあるわけだ。

どういう症状が見られたら、どういう行動を行うべきかについての交通整理がしっかりできていないと、病院がパンクするだろうし、病院自体が感染を広げる場になってしまう危険性が非常に高くなる。

その点においての明確な指針を、政府は国民にしっかりと示すべき段階に変わってきていると考えるわけだ。

そしてその指針を、国民に向けて何度も何度も繰り返して、誰でも知っていると確信できる状態にしていなければならない。

それこそが政治の責任だ。

対応が明らかに後手に回っている。

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これの元ネタとなる産経新聞の記事
https://www.sankei.com/life/news/200208/lif2002080022-n1.html

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