フィリピンのドゥテルテ大統領は、米政府に対して、米軍がフィリピンと合同軍事演習を行う際に必要となる協定の破棄を通告した。
実際に効力を発するのは180日後からとなる。
もしこのまま180日が経過すると、米軍がフィリピンにいることも、兵舎や物資を置くことも、様々な施設を利用することもできなくなり、ましてやフィリピン軍との共同訓練を行うことなどできなくなる。
今回の破棄通告は、ドゥテルテ大統領の信任が厚く、数千人を殺害した麻薬撲滅キャンペーンで大きな役割を果たしたフィリピンのローザ上院議員に対して、アメリカが人権侵害だとしてビザの発給をしなかったことが原因だと見られている。
ドゥテルテ大統領は、自分と対立的な立場にあるリマ上院議員を拘束しているが、アメリカがこの拘束をやめるように口出ししていることにも、内政干渉だと不快感を見せている。
リマ議員は違法な麻薬取引に関わっていたとされている。
さて、西側の価値観が尊重されるようになるには、それなりの民度が国内に成立していることが前提となる。
そこまでの民度が国全体としては育っておらず、無法者が跋扈している中では、強権的な対応もやむをえないところがあるが、そのリアリティを理解するのはなかなか難しい。
アメリカからフィリピンへの安全保証上の支援は、過去4年で5億5000万ドル以上に達しており、フィリピンには、国防上のみならず経済上も極めて重要だ。
対中政策、特に南シナ海問題でフィリピンの協力を必要とするアメリカにとっても、この協定の維持はなんとしても守りたいのが実際だろう。
この中で、日本が適切な仲介ができるかどうかは、地域の安定にとって、極めて重大だということになるだろう。
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