新型コロナウイルスによる非常事態宣言は、全国の知事の要請や専門家会議の提言を受ける形で、さらに1ヶ月ほど延長することになった。
この結論は予測はしていたものの、失望を禁じえない。
経済を殺してしまえば、多くの人を路頭に迷わし、生活を破壊することになるのだが、そのことに対する危機意識が政府の側にはないと言わざるをえない。
全国の感染者数も東京都の感染者数も4月10日あたりを頂点としながら、どんどん下がっていく傾向があることは、専門家会議も認めるところだ。
1人の感染者が何人に感染させるかという実効再生産数は、全国で0.7,東京で0.5で、1.0を大きく下回っている。
それなのに、専門家会議は、3月20日頃からの増加スピードほど減少スピードが速くないことを理由として、非常事態宣言の解除は時期尚早だと捉えた。
だが、これは相当におかしな話だ。
専門家会議は、掲載される新規感染者数がだいたい12日程度前に検査された結果であることは、当然理解している。
そして、感染から発症までの潜伏期間や発症直後4日の経過観察の期間を含めれば、感染してから統計に表現されるまでに、ざっと20日程度のタイムラグがあることもわわっているはずだ。
例えば4月30日の新規感染者数として掲載されている数字は、実は20日程度前の4月10日頃に感染した人の数だということになる。
5月1日に開かれた専門家会議で、20日ほど前の4月10日の実効再生産数を公表したのは、専門家会議がそのことを踏まえていることをはっきりと示している。
だから、「新規感染者数」というよりも、「新規感染登録者数」と言ったほうがいいかもしれない。
そして減少スピードは、専門家会議が言うほど緩やかで効力が弱いものではない。
20日間が経過すると新規感染登録者数は概ね1/3になっていると考えてよい。
ちなみに4月12日は714名、5月1日は191名なので、5月1日は4月12日の26.7%にすぎない。
ただ、数字は毎日上下に大きくブレるから、そこを考慮すると、20日間の経過で新規感染登録者数は1/3だと見ておけば大きく外れることはないだろうという判断だ。
これを前提とすると、5月20日の新規感染登録者数(つまり5月1日頃に感染した人)は、4月10日の新規感染登録者数の1/9程度まで下がっていることがすでに予想できるわけだ。
これは急激な減少ではないのだろうか。
この結果として、多くの人が気づいていない事実がある。
退院者数が新規感染者数を上回った結果として、患者数が5月1日には161人も減少しているのだ。
今後も連日数十人から数百人ずつ患者数が減少していくのは間違いない。
しかも、新規感染者数がどんどん小さくなっていくわけだから、患者数の減少数はどんどん大きくなっていく。
おそらく5月20日までに数千の病床が空くことになり、患者数は半減していることが予想される。
つまり、心配された医療崩壊からどんどん遠のいていくことが、現段階でも既に見えているのである。
さて、専門家会議は、医療の専門家として、医療の破綻を過剰に心配してしまい、行き過ぎた安全方向に行きがちなのは、理解できなくはない。
だが、非常事態宣言の延長によって生活が成り立たなくなる人たちのことが、あまりに見えなさすぎていないだろうか。
そもそも、面と向かって話をすることでもなければ、飛沫感染はほぼ起きないこともわかってきた。
電車の中に感染者が乗り合わせたとしても、感染者がマスクをしていて話をしない状態であれば、飛沫感染はほぼ起こらない。
怖いのは「モノ」を通じた接触感染だが、うがい・手洗いに加えて、次亜塩素酸やアルコールによる除菌をしっかり行き渡らせれば、これにも十分対応もできる。
実効再生産数を毎日公表し、1.0を超えたら警告を発する程度にして、直ちに経済活動を再開すべきではないか。
経済を止めない中で、どうすれば感染者の増加を抑えられるかを、もっと徹底的に、具体的に考えるべきだと考える。
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