新型コロナウイルスの起源について、WHOとは別に独立調査機関の設置を求めているオーストラリアに対して、中国は牛肉の輸入の一部差し止めの処置を行い、大麦に対する関税を80%に引き上げるとしている。
今回の輸出差し止めは、肉の防疫処置が基準に達しなかったためと中国政府は公式発表しているが、これを素直に信じているオーストラリア人はまずいないだろう。
オーストラリア政府のこの独立調査機関の設置の呼びかけに対して、中国は様々に「警告」を出していたからだ。
例えば、中国の駐オーストラリア大使は、「中国の一般の人たちは、どうしてオーストラリアのワインを飲み、オージービーフを食べないといけないのか言うかもしれない」との発言を行っている。
中国外交部の趙立堅報道官は、独立調査機関の呼びかけと今回の処置は無関係だとしながらも、政治的な悪巧みにこの感染拡大を使うなと、オーストラリアに警告している。
今回の処置は、オーストラリアの4つの肉の解体業者のものに限定されており、全面的なものではないものの、オーストラリアではかなりの衝撃で受け止められている。
オーストラリアの中国向けの輸出は、輸出全体の36%を超え、輸出先としては中国は圧倒的な第一位だからだ。
この輸出額はオーストラリアGDPのおよそ8%に相当する大きなものである。
これに対するオーストラリア内の反応はまちまちだ。
クイーンズランド州のパラシェ知事は、中国との全面貿易戦争をやめるよう、モリソン首相に要請した。
今回中国向けの牛肉の輸出が差し止められた4つの肉の解体業者のうち3つがクイーンズランド州にあり、州内の影響が大きいためだ。
オーストラリアの有力なメディア経営者のストークス氏もモリソン首相に対して、中国への非難をやめて壊滅的な経済上の影響を避けるべきだと主張している。
これに対して、自由国民党のクリステンセン議員は、「(中国という)ひとつのバスケットにあまりに多くの卵(経済依存)を置きすぎた」「国家主権のために立ち上がらなければならない」と語った。
自由党のハスティー議員は、中国人民解放軍系の企業に99年間の使用権を与えたダーウィン港について、港の管理権限をオーストラリアが取り戻すべきだと要求した。
オーストラリアが国家主権を大切にする方針を維持することを切に希望する。
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ネタ元のDaily Mailの記事
https://www.dailymail.co.uk/news/article-8311229/Australia-accuses-China-bastard-act-beef-export-ban-coronavirus-inquiry-calls-step-up.html
画像はPixabayから
https://pixabay.com/ja/photos/ステーキ-肉-牛肉-食品-1081819/
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