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スイスにあるUBS銀行1行だけで、中国人の金持ち100人が合計で1.1兆米ドル(7.8兆人民元)の資産を預け入れているという話が、中国国内で広がっている。
これはあるセルフメディアの中で語られている話で、真偽のほどはよくわからないのだが、中国財政部財政科学研究所の賈康氏が同記事を自身のブログで引用したことから、信ぴょう性のある話として広がったようだ。
中国には「微博」というミニブログがあるが、この微博の駐スイス中国大使館のアカウントに、この100人の中に入っている汚職官僚の名前の公表を求める書き込みが多数行われた。
ところで、なぜ賈康氏がこの話を自身のブログの中で敢えてこの話を取り上げたのだろうか。
日本においてもそれなりの立場にある人がブログなどで書き込みを行う場合には、その書き込みがもたらす社会的影響とかを考えるものだ。
ましてや中国においては、不用意な書き込みなどすればどんな目に遭うかわかったものではない。
そのリスクを冒して中国財政部に所属する人間がこの話を書き込んだということは、賈康氏を支える勢力が背景にあるということだろう。
つまり、反習近平派がそれなりの勢力としてバックについている可能性は高い。
習近平派と反習近平派との綱引きは今後も続くと見てよいだろう。
さて、アメリカは対中包囲網の中で、中国人が持つ在米資産だけでなく、ヨーロッパや日本などにある在外資産の凍結も当然対象として考えているはずだ。
中国社会科学院の長老の余永定氏も「米中の対立が激化する中、米国は中国の銀行を制裁するだけでなく、中国当局者の海外資産を差し押さえる可能性もある」と指摘している。
ちなみにウィキリークスによると、中国高官らはスイスの銀行に約5000もの口座を持っていて、そのうち3分の2は中央レベルの高官である。
UBS銀行に預けている資産のうちトップ100人だけで1.1兆米ドルに達しているとすれば、中国の汚職官僚が西側諸国に持つトータルではいったいどれほどの金額になるのだろうか。
その規模の大きさを考えると、海外資産凍結が中国に与える打撃の大きさがハンパなものにはならないことが容易に想像できるはずだ。
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CNBCの引用画像(UBS)
https://image.cnbcfm.com/api/v1/image/105560590-1541642690644gettyimages-1053792808.jpeg?v=1560761919
新浪財経からの引用画像(余永定氏)
http://n.sinaimg.cn/finance/transform/20170302/IUtu-fyawhqy3583730.jpg
字媒體からの引用画像(賈康氏)
hhttps://s.zimedia.com.tw/s/5HGwTn-0
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