ミラー国防長官代行は、バイデンの大統領就任式について、内部的な脅威を示すインテリジェンスの報告はないが、首都の安全を確保するためにしらみつぶしに調査を行っているところだとの声明を公表した。
このミラー代行の話から、トランプ大統領がバイデンの大統領就任を阻止するために、軍事作戦を計画・発動しているということは全くないということがわかる。
またファーストレディのメラニア夫人は、ホワイトハウスを去るにあたってのお別れメッセージを公表した。
As I say farewell to my role as First Lady(ファーストレディとしての私の役割に別れを告げるに際して)との文言もあり、これがお別れメッセージであるのは明白だ。
アメリカは民主主義国であり、国民に軍隊を差し向けるということはよほどのことがない限りできないということ、特に米軍はその点が厳格であることを私はたびたび述べてきたが、ご理解いただけただろうか。
トランプ大統領は法と秩序を重んじる立場から、敵であれ味方であれ、暴力を使うことには一貫して反対してきた。
トランプサポーターの中で大いに盛り上がった軍事オプションの話は、今トランプ陣営が軍事クーデターを公然と主張するテロリスト集団だとする論拠に使われ、これと1月6日の議事堂襲撃事件が結び付けられた攻撃がなされている。
私も今、反省している。荒唐無稽な話だとは思いながらも、同じトランプ支持者の仲間だということで、それは危険だということをなかなか声を上げずにきた。正直に言えば、私も1月7日になるまで、このことの危険性が大きなものだとは考えていなかった。陰謀論は面白いし、スパイごっこをやっているような楽しさもある。そんな人の楽しみを否定するなんて無粋だと感じていた。だが、もっと深く考えていればきっとこの危険性にずっと早く気づいたんだろうと思うと、実に悔しい。
軍事クーデターの計画について熱く語り合っているトランプサポーターたちの情報発信を食い止めないと大変なことになる…これがツイッターやフェイスブックがトランプ側の様々な情報遮断をした根拠になっている。パーラーに対する不当な扱いにしても同様の論理で正当化している。トランプ支持の議員に対する企業献金禁止の動きなどについても、この論理が使われている。
今でもなお軍事オプションを信じている人もいるだろうが、冷静に振り返ってもらいたい。1月14日にトランプ大統領は反乱法を発動させ、秘密逮捕が始まったのではなかったのか。ナンシー・ペロシは逮捕されたのではなかったのか。1月14日が動かなかったら、今度は1月16日だったという話に変わったのではないのか。トランプが無期限大統領に就任することになったという話もなかったか。中国の人民解放軍がアメリカ国境に集結しているのではなかったのか。他にももっといろいろとあったろうが、ではそんな動きは実際にあったのか。こうした話が、トランプを嫌う勢力による煽りであり、罠であったことは今や明らかではないのか。彼らの罠に引っかかることで、トランプサポーターは遵法精神のない危険なテロリスト集団だとされているのである。
我々は法と秩序を絶対に守るとするトランプ大統領の側にいて、軍事クーデターまがいのことを支持することないということに誓いを立ててもらえないだろうか。そしてこれを軍事クーデターまがいのことを支持するのはトランプサポーターではないという運動につなげていけないだろうか。
我々はアメリカ人ではないが、日本からでもこんな運動が進んでいるということになれば、それはアメリカのトランプサポーターたちを変える力にもなるだろう。また、当然私と同じようなことを考えているトランプサポーターはアメリカにもいるはずだ。そんな人たちの支援になればとも思う。
上から目線の発言で大切な夢や希望をズタズタにしたことについては申し訳ないとも思う。だが、私が「頭を冷やせ!」と厳しい態度に出た理由も、今ならわかってもらえると信じたい。
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