上海公衆衛生臨床センターは、新型コロナウイルスのゲノム配列情報を解析し、世界に公開したが、その翌日に突然閉鎖させられていたことがわかった。
同センターの張永振教授の研究チームは、昨年の12月26日に武漢の病院から新型ウイルスを採取し、1月5日にそのゲノム配列の解読に成功し、同日に中国国家衛生健康委員会に報告した。
その際に、「SARSに類似する未知のウイルスで、呼吸器経由で伝播する可能性が高い」とその危険性を指摘し、対策を講じるように提言した。
衛生当局に動きがなく、張永振教授の研究チームは1月11日にウイルス情報共有サイトvirological.orgに配列情報を公開した。
その翌日に、この研究所は突如閉鎖となった。
閉鎖の理由について当局からの説明はない。
その後4回にわたる再開の要請にも関わらず、当局から返事はなく、閉鎖が続いている。
ここから、中国政府がこのウイルスに関する情報を、なんらかの理由で隠蔽したかったことが伺える。
上海公衆衛生臨床センターはウイルス研究の先進施設であり、今回の新型コロナウイルスへの対処法をなるべく早く見つけようとするなら、当然フル稼働させた方が合理的だ。
だが、中国政府はこの方向には動かなかったわけだ。
なお、張永振教授の研究グループは、今回のウイルスが浙江省の舟山市で捕獲されたコウモリから発見したSARS類似のコロナウイルス(bat-SL-CoVZC45とbat-SL-CoVZXC21)に最も近いということを、1月7日にネイチャー誌に寄稿し、2月3日に掲載されている。
研究所の閉鎖は、ネイチャー誌に寄稿したことをいち早く中国政府が掴んだためかもしれないとの観測もあるようだ。
というのは、武漢の研究所がこうしたウイルスを利用した研究を行っており、新型コロナウイルスとコウモリとの関係が近いことを、世界には知られたくなかったと考えられるからだ。
なお、中国メディア「財新網」の報道では、中国科学院ウイルス研究所も、昨年12月30日に新型コロナウイルスを入手していた。
そして10日後にはやはりゲノム配列を解読し終え、その情報を中国国内のウイルス・リソース・センターに保存したが、この情報も公表されなかった。
中国政府がこのウイルスに関する情報をなんらかの理由で隠蔽したかったということは、こうしたことからも伺えるだろう。
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これのネタ元の大紀元時報の記事
https://www.epochtimes.jp/p/2020/03/52320.html
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