菅総理の長男である菅正剛氏が勤務している東北新社による総務省官僚に対する接待が問題視されている。
マスコミ報道は、菅正剛氏が菅総理の長男であることから、東北新社に対して特別な忖度が働いた結果だとする断定はしていないものの、その疑いを強く匂わせている。
また総務省もその空気に押さえて、東北新社による接待を違法接待扱いとし、谷脇康彦、吉田真人両総務審議官を減給10分の2(3カ月)の懲戒とするなど計11人を処分した。すでに総務省から離れている山田真貴子内閣広報官についても、菅総理は厳重注意を行い、山田氏は給与10分の2の3カ月分に相当する額を自主返納することとなった。武田良太総務相も自らも閣僚給与を3カ月分、自主返納することを発表した。
総務省側はこれにて幕引きを図りたいようだが、この中で足立康史衆議院議員が2月25日に興味深い国会質問を行なっている。
足立議員は自らが元官僚であった経験を踏まえて、総理の息子だといったことで忖度するほど官僚はやわではないとの持論を展開した。その上で他の放送事業者から接待を受けていたのではないかとの質問を投げかけた。
山田内閣広報官は「放送事業者との会食はあったと思います。ルールに基づいた処理をしたと考えております」と述べ、こうした接待があったことを認めた。
足立議員はさらに在京キー局5社とNHKを合わせた6社に絞った上で、この6社との会食があったかどうかを尋ねたところ、山田内閣広報官は「あったかなかったか、記憶が定かではありません」と答えている。
さて、今回の問題の最大の焦点は、東北新社が菅正剛氏の存在によって特別扱いを受けていたかどうかである。足立議員が具体的に挙げた6社のみならず、放送事業者が総務省の官僚と会食することが業界の標準になっていたとするなら、東北新社が接待を行ったところで特別な忖度が東北新社になされるということは考えにくいであろう。
そして、なぜこうした問題が生じるかを考えた場合に、放送事業者への電波の割り当てが総務省の利権と関わっていることへの問題がクローズアップされることになるはずだ。
電波オークションによって電波が落札される状態になっていれば、総務省の官僚を接待する必要性はもともとないということになるのではないか。
菅総理はこれを奇貨として、放送事業の電波オークション実施へと思い切って足を踏み入れ、内閣潰しに動いてきたマスコミ勢力に対する切り返しとすることを、ぜひ行ってもらいたいものだ。
なお、私が確認した範囲内では、この重要な足立議員の質問内容を取り上げたマスコミは存在しない。互いに傷を舐め合うマスコミの体質が改めて示されたと言えるだろう。
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東北新社に関する足立康史議員の質問のYouTubeの動画
足立康史衆議院議員の画像
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